グレ釣りの磯竿の選び方

 所有している磯竿

前述のとおり、磯竿は
1-450(インナーガイド)・1-530・1.5-450・1.5-530 x2・2-450・2-540・5-540
を所有しています。
このうちメインは1.5-450で、サブとして1-530か1.5-530を使用します。
1-530は改造してあって、リールシートを竿先方向に30cm近く移動して、1-500と同じような感覚で使えるようにしています。
副次的なメリットとして、竿尻が長くなったので、脇に挟んで支えるコトができて疲れづらい竿になりました。
実際に使用して、ガイドと道糸の角度も問題ないので大成功でした。
私のホーム釣り場は波止際の磯で、防波堤の下に広がる沈み根を攻める釣りなので、長竿では持て余すのです。
海面からは5mくらいあるので、たとえばウキ固定でウキ下を長くとった場合でも4.5mで充分に扱えます。
どうせ水深がないので、とにかく扱いやすさ重視で竿を選んでいます。
短竿では、軽快感・風の影響軽減・魚が軽く感じるなどのメリットがあり、なおかつ竿のキックポイントが竿先に移動するので、結構な先調子になって波止のグレ釣りにピッタリな仕様となっています。

 私の竿選び

私の場合、まず基準とするのが「軽さ」です。
特に穂先に近づけば近づく程軽さが際立つ、手前重心のモノを好んで使います。
理由は単純で、持ち重りしないのと扱いやすいから。
ゲンノウやハンマーを持つとき、柄を持つと重いですが、逆に持つと軽いですよね?
手許に重心が近づく程、竿の軽快感が増します。
ヘタな作りのフルカーボン竿よりも、若干高価めの半分グラスファイバー竿の方が穂先が軽くて持ち重りしなかったりと、妙なコトもあるんですねw
ですから、買う前に箱から出して持てるなら、まず持ってみる。
そして振ってみる。
軽快感があってブレないモノがイイです。
ヘタにシマノのホリデー磯やAdvancedLightなんかを買うよりも、タカミヤやWIZZの同価格帯の製品を買った方が満足できますw
実際、シマノのAdvancedLightやAdvance大磯も持ってるんですが、WIZZやタカミヤの安竿の方が出番が多いですもんw
安竿だけに改造も躊躇なくできますしwww

そしてガイドは外ガイド派です。
インナーガイドは、どうしても長時間「ゴミの浮いてる場所」なんかで釣っていると、どうも糸の出が悪くなるので。
あとは、メンテの面倒さから敬遠してマス。
でも何故持っているかというと、ただ単に使ってみたかったからwってダケの理由です。

ただ、高価い竿はソレなりにメリットもあります。
ライン貼り付きの少ない塗装、滑りの良いSICガイドなどです。
私はその差を埋めるために、竿本体には洗浄後プレクサス塗布、ガイドにはフッ素系コーティング剤塗布を釣行毎に行なっています。
どうせ高価い竿でも同じメンテはするんで、関係ないっちゃ関係ないですね。
短竿ならガイドも少ないので、普通のハードガイドでも糸の出はイイですし。

竿は手で触れるモノなんで、納得いくモノを買いましょう。
そして、自分なりにカスタムすれば、ソレだけ愛着も沸いてくるというモンです。
安竿を買った時は、恐らく穂先カバーも安物のハズです。
ですから、穂先カバーだけは別に買いましょう。
Fujiのライン引き付きのがイチバンです。
ガイドに道糸を通すのにイッパツですから。
700円くらいのモノなんで、穂先保護のためにも、また、釣り場に着いて最初の仕掛けの作りやすさからも、Fujiのものをオススメします。

 グレ釣りのための竿

現在売られている磯竿は、チヌと銘打ってあるモノを除いて先調子の上モノ用だと思われます。
チヌは胴調子の軟調竿がほとんどですね。
チヌの場合、沈み根を避けて真っ直ぐ逃げる習性があるため、軟調胴調子でイイんです。
しかし、グレの場合は違います。
とにかくスピード・パワーとスタミナがあって、沈み根に向かって突進するんです。
ですから、軟調胴調子だと先手が取れず、(゜O゜;アッ!という間に根に潜られてしまいます。
だからこその先調子なんですね。
ただ、先調子でも妙に固いのはダメです。
私のホーム釣り場の感覚では、1号では柔らかすぎ、1.5号では少し固いかな?という感じ、2号では固すぎてハナシになりません。
1.2-450があれば、もうナニも言うコトないですね。
どうせ出ても40cmチョイですからw

なぜ固いとダメなのか…竿がしなるための荷重設定が大きすぎるんです。
釣りというのは、鈎・ハリス・道糸・竿・リールのドラグのバランスが大事なんです。
たとえば、棒切れに2号フロロハリスと鈎を結んでそこいらの木に引っ掛けて釣りマネをします。
カンタンに鈎が伸されてバレるハズです。
次に伸びのある3号道糸をハリスに結んで、やはり棒切れで釣ってみます。
今度は道糸が伸びきった時点で鈎が伸されてバレます。
次に棒切れを軟調の延べ竿に変えて釣ってみます。
道糸が伸びきって、竿が極限まで弓なりになって…鈎が伸されてバレるか、ラインが切れるか、竿が折れます。
最期に、1.5号磯竿にリールを付けてドラグを少し緩めてやってみます。
ドラグがチリチリいうダケで、鈎は伸されませんし切れず折れずです。
やっと釣りになる状態になりました。
ココで竿を2号以上の固いものに変えてみます。
恐らくは、鈎が伸されるか、どこかの結節部が飛びます。
竿が勝ちすぎているんです。
ドラグをもっと緩めれば大丈夫でしょう。
しかし、ドラグが緩い状態でないといけない竿で、グレに対抗できるでしょうか?
まずできません。
グレには「ある程度のパワー」で望まないといけないのですが、そのパワーを過度にドラグで逃がしてしまっては、全く釣りにならないんです。
ですから、鈎・ハリス・道糸・竿・リールのドラグの全てをバランスさせないと、釣り上げるのは難しいんですね。
先人の云う「弱い仕掛けに強い部分を作らない、強い仕掛けに弱い部分を作らない」というのは、こういう理由があってのコトなんですね。
とにかく鈎とラインに掛かる負担を逃がしつつ、先手を常にとって挑む。
グレ釣りというのは、そういう釣りなんです。

 握り

竿で大事なのは握りの部分も一緒です。
常に手に触れる部分ですから、妙な出っ張りがあったり、無駄に指の乗るヘコミなどある竿は避けましょう。
実際に握ってみると、実は握りづらいモノがほとんどです。
最近の竿は、ほとんどがFujiのリールシートを採用しています。
その中でも、ねじ込み式(Advance大磯みたいなの)のモノで前後リングが大きいモノは非常に握りやすいです。
握りの部分は細すぎても太すぎてもダメです。
握ってみて、ピッチリくるモノを探しましょう。
握りの部分で一番気に入っているのは、やはりAdvance大磯です。
AdvancedLight1.5-530も細すぎず悪くないです。
メインで使っているWIZZの1.5-450は、実は細すぎるように感じます。
同じく安竿のプロマリン CB スーパーファイン磯 1.5-53は…凝った握りが災いして握りづらく、さらにかなり重いので即お蔵入りでしたwww
売り文句が
多彩なターゲットに対応する一体リールシート採用の本格軽量モデル

なんですがねwww
握りづらい上に持ち重りがハンパじゃないですw
自重:243g

…相当重いですねw
こういうのを「余計な仕事」というんですかねw
握りの部分は、改造するとなると大仕事になるコトが多いです。
ですから、最初から納得のいくモノを買っておくべきです。
リールシートがガタガタなどというのは問題外。
とにかく握ってみて確かめましょう。

 ガイド

SICリング使用のモノがイチバンです。
しかし、ハードガイドのモノでもキチンと手入れすれば問題ないです。
私はハードガイドのモノにフッ素系コーティング剤を塗布して使用しています。
まして4.5mの短竿なので、ガイド数が少ないため、糸の出に問題はありません。
問題が出てくるのは、やはり長竿でガイド径が小さいモノですね。
長竿になるとガイド数も多くなりますし、穂先のガイド径が小さくなります。
そうすると、途端にガイドの性能差があらわれてきます。
安竿でも高価い竿でも、釣行毎のメンテは必須です。
このメンテの時にひと手間掛けるコトで、安竿はソレなりのものと同等に、高価い竿はより快適な釣りができるようになります。
私はフロロドライを使っています。
値段はソレなりにするモノですが、かなり効果がありますので愛用しています。
また、私はやっていませんが、ガイドを穂先方向へ倒すように曲げる加工をして、穂先絡みを軽減させている人もいます。
リングの脱落が怖いので、私はやりません。
あまり倒しすぎると、今度はラインとの干渉で糸の出が悪くなったりしますし。
穂先絡みのチェックは常にするものだと私は思っていますんで、わざわざ加工する必要を感じません。
そんな加工するくらいなら、私ならいっそ全部のガイドを変えてしまいます。

 塗装

高価い竿はイイ塗装です。
コレは間違いありません。
水切れ・ライン貼り付きなどが全然違います。
コレだけは、どうやっても差は埋まりません…が、私はプレクサスでカヴァーしています。
プレクサスは撥水性が高く、皮膜も強靭ですので釣行毎に清掃したあとに塗布しています。
コレをやるだけで、全く別の竿になったような感じがします。
一度、全く新品の安竿をおろして釣りに行ったんですが、ラインの貼り付きが激しくて釣りになりませんでした。
帰宅してから全洗浄・竿本体にプレクサス塗布・ガイドにフロロドライ塗布をして次の日にまた同じ竿を使ったのですが、全く貼り付きも糸の出も問題なくなり、快適に釣るコトができました。
高価い竿でも同じ手入れをしていますが、ソレでも使った感じが全然違います。
個人的には、フロロドライ無しでガイドにもプレクサス塗布でイイと思います。
ソレだけでも全然違いますから。
高価い竿でも手入れをしなければ、塩を吹いて表面はガビガビになり、マトモに釣りをできる状態ではなくなってしまいます。
なかにはコマセが付着した状態で竿を放置したり、雨をかぶる場所に出しておきっぱなしにする人もいます。
そういう人は、総じて釣りがヘタですw
竿の表面は竿の顔。
いつもキレイにして化粧(ワックス掛け)してあげましょう。