グレ釣りのコツ P2 手数で釣る

 私の釣りスタイルです

「手数で釣る」というのは、とにかく仕掛けの投入を多くするコトで数釣りをし、キープサイズが出るのをひたすら待つという釣りですね。
刺し餌が水中にあるのは数十秒、2分~3分をワンサイクルにして、1時間に最低20回は仕掛けを振り込んでいる計算になる。

仕掛けの投入

こんなに短いサイクルで喰うというのは、ソレだけ魚影が濃いトコロで釣っているから。
コマセを撒き、そのコマセの帯を流せば「魚がいる限り」喰ってくる。
もちろんベラなども喰ってくるが、ソレはソレ。
ベラがいるというコトは魚がいるというコトになるので、とにかくコッパグレだろうが釣り上げて、喰えるモノが出るまで片っ端から釣り上げる。
このために、私は1.5-450という竿を使って釣りに掛かる。
ホントは1-450がイイのだが、そういう「売れ筋にならない竿」は置いていなく、取り寄せが面倒なので店頭にあった1.5号を使っている。
一般的な530という長竿だと、波止の磯では少し長すぎるので気に入らない。
数釣りになるため、少しでも魚をあげる時間を稼ぐのに、コッパグレなら竿のコシで「軽く」あげられる450の方が向いている。
要はテコの原理で、力点が近いほど軽くあげられるのでイイというコト。

重要なのは、とにかく仕掛けを張って「細かいアタリ」を見逃さないコト。
普段は0号ウキでインチキ全層釣法をしているのだが、マーカの動きやラインの走りでアタリをとる。
3Bくらいのオモリを背負わせて釣る場合もあるが、この時もカラマン棒などの動きでアタリをとる。
要は、アタリに気付かず空鈎を流し続けるという無駄を極力減らすと、そういうこってす。

コマセ

そして、コマセを撒くのにも注意が必要になる。
前から使う方法にこだわりがあって、濁りを出しつつ底にコマセがダンゴで落ちる…チヌをやるようなコマセを使う。
というか、殆どチヌ用のコマセを使っている。
例を挙げると、4倍コマセグレ・チヌパワーV9遠投用・さなぎ粉(状況に応じて)・スーパー1スペシャル(状況に応じて)・養鶏用飼料・オキアミ3kgのような感じ。
養鶏用飼料を使うとイイ感じに濁りが出て、尚かつコーンや魚粉などが入っているのでコマセの「ふかし」にピッタリだから。

コマセを打つときは、まずは杓を振り切って霧状にコマセを打ち、次に本命ポイントに固く締めたコマセを落とす。
要は、コマセが底につけば「効く時間を稼げる」というだけの話。
というコトで、遠投用コマセを混ぜて練り込み、杓の振り方でコントロールする。
時にはアンダースローで「コマセを落とす」コトもする。
更にはサラシにコマセをバンバン打って散らし、沖目の魚を誘うようにもする。
グレ釣りはコマセワークが重要で、とにかく魚を「寄せる」のがキモ。

実際の釣り

実際の釣りでは、まず釣り開始前にコマセを何ヶ所かに打つ。
サラシ・シモリ直上・沖目・本命ポイントなどに打ち、グレのサイズやジャミの種類を見極める。
このときにジャミしか見えないのであれば、何投かアタリを無視して流したままにして、刺し餌の様子を見て、グレが喰ってこなければ別のポイントへ移動するか潮変わりを待つ。
カスカスの殻だけ残るのであれば、釣り開始。
キープサイズが隠れているという目安には、この方法がイイと私は思っている。
もちろん、この時に釣り上げてみるのが一番なのだが、必ず掛けられるワケではないので、シャブらせた結果を目安にする方がイイと感じている。
シモリとシモリのあいだを本命ポイントとし、ネチネチとソコを攻め続ける。
1ヶ所コマセの濃い場所を作り、ソコに魚を集め、そして釣り上げる。
コマセというのは「潮にのって散る」ので、薄いコマセの潮下から濃いコマセがある潮上に寄せると、そういう感じで釣りに掛かる。
だからこそ、サラシなどにコマセを打って、薄いコマセのエリアを作り、ソコを目指してきた魚が本命ポイントに来るよう仕向ける。
そうすると、まぁ活性にもよるが、本命ポイントには様々な魚が入り乱れるようになる。
シマアジなどのご祝儀も出やすくなる。

モチロン、地磯・沖磯などでは基本どおりの「撒き餌と刺し餌の同調」という釣りになる。
私が出る磯は、必ず沖目のシマ・シモリに挟まれた「水道」を狙う。
余浮力のあるウキでサラシの際に仕掛けを流し、重いコマセの配合を使い、少しでもコマセの濃いポイントを作って釣りに掛かる。
なぜ重いコマセかというと、軽いコマセでは「表層を漂っているうちにすぐに流されてしまう」ので、重いコマセでドンと底までコマセを沈めるつもりで撒き、その中に刺し餌があるようにするため。
こういう時も、やはりチヌ用の配合の方が釣りやすい。

深場でどうしても潮が速すぎて釣りづらく、強引にコマセを沈めたい場合は赤土を混ぜる。
チヌのポイント作りではないが、なかなか使いやすいので重宝している。
少し固めくらいにまとめたコマセを打ってやると、キレイに表面から崩れながら沈んでいく。
コレによってキレイにコマセの帯ができるので、ソコを流すように仕掛けの投入をする。

と、ココまで読んで気付いた方が多いと思うが、私は基本的に重いコマセを使う。
軽いコマセでは散りが早く、魚の「アシ止め」ができないからだ。
軽いコマセでアシ止めをしようとすると、どうしてもコマセをバンバン撒く必要が出てくる。
重いコマセであれば、潮にはモチロンのるので散るが、コマセを打ったポイントで深いタナまでコマセが届くのでバンバン撒かずとも効きがイイ。
沖の瀬などではコマセの追い打ちをかけるが、ホームの釣り場では余程のコトが無い限り掛けない。
というか、掛けるヒマがない。
そうやって集め、アシ止めをした魚を釣るのが、私の「手数で釣る」釣りだ。